世界観設定―Prologue

Prologue

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世界観設定

――時は西暦××年。 医療と科学の技術を発達させた人間たちは、数多の実験の末ついに新たな生物を生み出した。

人間の姿をしながら動物の本能も持ち合わせる人間が作り出した“人造動物”たち。

中でも人気を博したのは、古代より人間の友とされてきた「犬」の人造化だ。
世界で最初に人造化が成功した犬種・コリーから名を取って、彼らは総称して「人造犬・コリー」と呼ばれた。

人造犬・コリー

人間に犬の遺伝子を組み込んで作られた“人造犬”。

姿かたちは人間と大差ないが、人間の耳がなく、代わりに犬の耳と尻尾が生え、犬歯が発達している。

“コリー”たちは人間と同等の知力を持ち、運動能力は品種によって人間を超越する者も多い。しかし本能的に犬の持つ“人間に対する服従心”を受け継いでいるため、コリーのほとんどは人間に逆らうことができない。稀に人間に対し反抗的な者も生まれるが、コリーの人間に対する傷害行為、ならびに国家に対する反逆は死刑に値する。

コリーたちの生き方

“コリー”は獣の耳と尾をのぞけば人間と変わらない姿だが、人間と同じ権利は与えられていない。

全ての“コリー”は必ず「誰かの犬」であり、特定の飼い主がいないコリーは「国の犬」であり、飼い主の庇護の下その生活が保障されているからだ。

しかし、当企画の舞台である愛犬大国・シュノーク王国では人造犬コリーも人間と同等の権利を持つという。

 

▼シュノーク王国と普通の国の比較

【シュノーク王国】

 市民権ある

 政治:選挙のみ参加可能

 就職:可能

 教育:コリー専用の教育機関があり、希望する者は入学可

 結婚:人間ともコリー同士でも自由に可能

 ブリーダー:いない

 

普通の国

 市民権:ない

 政治:参加不可

 就職:可能だが、給与は人間の半分以下

 教育:教育機関はない

 結婚:コリー同士でしか認められない

 ブリーダー:いる

 

普通の国のコリーたちは市民権がないため、必ず人間に飼われているか、国に飼われ“餌代”と呼ばれる生活費を得て生活している。
 人に飼われるコリーをペットコリー、国で飼われるコリーたちを野良コリーと呼ぶ。

■野良コリーに支給される餌代は最低限であり、就職も困難なため、そのほとんどが貧しい生活を送る。
 人間に飼われペットコリーになったとしても、その生活水準は飼い主に依存するためそれがコリーたちにとって最善な生き方とは限らない。飼われる家によってはまるで召使いのように扱われることもある。

■コリーたちを教育し上流階級のマナーなどを躾け、富裕層に高値で販売する“人造犬ブリーダー”なる職業が存在し、そういったブリーダーや施設で育てられるコリーたちは質の高い暮らしをしている。

■シュノーク王国では“コリー”たちに市民権があり、どんなコリーも人間と同レベルの暮らしをしている。その高待遇ぶりに、他国に住むコリーたちからは“ロイヤルコリー”と呼ばれる。
 また、他国では一般的な職業であるブリーダーは呼び名がコリー差別であるとして禁止されている。

人間の価値観に依存するコリーたちは一見不幸にも見えるが、彼らは貧しい野良生活、人間に飼われるペット生活、どちらにおいても案外楽しく暮らしている。

それは“人間の友”である“犬”としての本能なのか、はたまた人間でない彼らには人間が持ち得ない価値観の中で“真の自由”を手にしているのか、真相は人間には分からない。

世界観記事リンク

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